作家、原作者、著者:如月あづさ
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人形と呼ばれた女〜昭和売防法前夜〜
子供の頃から富美子は「可愛い」「美人だ」と言われて育ってきた。しかし、父が大病を患ったことで家庭はつまずいてしまう。そして、いつしか借金まみれになり、昭和31年、17歳で吉原に売られてしまった。半年間、遊郭で雑用係と重宝… -
愛妻の宿『十三夜』―平成元年―
大森隆之は中堅商社の駐在員として、中南米を中心に海外で30年近く生活してきた。しかし、現地でトラブルが発生。隆之に責任がないのにもかかわらず、現地で拘留され、取り調べを受けた。国外退去を命じられ、日本に帰国したのが半年前… -
神楽坂の雨
武井文彦は自動車部品の会社で働く55歳のサラリーマン。このたび定年退職を迎え、神楽坂で慰労会が行われることになった。宴席では馴染みの芸者・美音子が横についてくれたが、どこか顔色が悪い。腹痛で悶え苦しむ彼女をトイレに連れて…